雑記屋営業日誌

雑記屋における日常とか

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テスト あるいはその場しのぎ

イリヤの空、UFOの夏2次創作
『サンタクロースの冬』



「──浅羽特派員っ!! サンタクロースを捕まえに行くぞっ!!!!」

冬休みも間近の園原中学校の3年の教室の扉を豪快に開け放ち、水前寺はそう叫んだ。
教室の端でゴー、と暖かい空気を吐き出すストーブだけが自分の役割をまっとうしている。あまりにも突然の事に教室にいる教師を含む全員が動きを止め、教室前の扉に仁王立ちしている男を凝視するしかできなかった。
沈黙を破ったのは、教壇に立っていた社会科の緑川だった。

「ちょ、君、いったい誰だ? いきなり授業中にっ!」

今年赴任してきた緑川は突如乱入した男、水前寺のことを知らなかった。それが彼の不幸だった。知っていればもう少しマシな対応が取れたのに。
水前寺は詰め寄ってきた緑川を無視して、再び叫ぶ。

「浅羽特派員! 居ないのかねっ!? 我々の、園原電波新聞の出番だっ!!」

その声が隣の隣の隣の教室にまで響いた頃には、大半の生徒が再起動を果たしていた。隣近所でわいわいと、言葉を囁きあい始める。授業なんてくそ喰らえな状況が一瞬にして出来上がる。

誰? お前知らないの? 水前寺だよ。 違う、呼んでた方。 あさば? 浅羽……?

教室の視線が一斉に一箇所に集中した。
中心に居るのは、別になんて事の無い普通の外見の男子。……だが、誰もが一度といわず何度でもその姿を追いかけたことのある男子。

園原電波新聞部部長、浅羽直之。

悪名高いことで評判のゲリラ部部長は、恐る恐るといった様子で手を上げて告げた。

「保健室、行ってきます」

嘘つけ。
教室中の気持ちが一つになった瞬間だった。
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